堺 残暑の陣(完)

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地方選にしては異例の関心を集めた堺市長選の結果は、上の写真の橋下の表情が物語っています。

橋下嫌い(注1)の筆者には歓迎すべき結果となりました。これで、とにもかくにも橋下維新が進める「大阪都構想」はひとまず頓挫、設計のやり直しを迫られるとともに、橋下の政治力が著しく後退しました。維新の会発祥の地元で提唱者が総力戦で負けたのですから、日本維新の会の国政政党としての影響力も大きく減退したとの印象を強めました。

堺市長選は現職と維新が推すチンパンジー(注2)との一騎打ちでした。投票率はなんと50.69%と言う高率になりました。平成に入って過去6回の市長選では前回の43.93%を除いて、ずっと30数%台でしたから、いかに堺市民の関心が高かったか、わかります。

このような高率になった場合は、要するにふだん選挙なんかに無関心な、いわゆる無党派、浮動票とみられる層が投票所に足を運んだことを意味しています。この無党派層こそ、これまで維新を支えた「ふわっとした民意」だったわけですから、その「ふわっとした民意」でさえ、こんどは橋下維新になびくことがなかったといえます。

単に大阪都構想の賛否を問うということばかりでなく、橋下の政治手法、言動振る舞いにある正体が見破られてきた証左でしょう。

開票結果を見ますと、堺市の7つある区のうち6区で現職が制し、わずかにチンパンジーの地元とされる南区だけが現職を上回っています。南区はいわゆる泉北ニュータウンにあたります。ここは中世いらい誇り高い自治都市、
堺の歴史的な伝統とは無縁の開発地です。いわば堺の新住民であるニュータウン族は現職に不満を表明しています。

二期目を迎える現職は、この異質の市民感情が生まれている背景をよく分析する必要があるでしょう。現職は堺独自の振興策を図って、貿易国際ミナトとして栄えた堺を取り戻すよう努力して有権者の信託に答えてもらいたいものです。

さて、開票翌日のツイッターに映画監督でジャーナリストの想田和弘さんが、こんな「つぶやき」を囁いています。これに尽きますねえ。

「維新が凋落し始めたことはいいんだけど、そもそもあんな百害あって一利無しのマガイモノを有り難がってここまで大きく育ててしまった日本社会に深刻な不安を感じるわけで。現にいまは別のマガイモノが国政で「絶好調」だし。社会の免疫力が物凄く落ちてるんだよな。」


(注1)橋下を嫌うのは、茶髪のタレント弁護士の人気を足場にした類まれな大衆迎合のデマゴーグ(扇動者)だということにあります。彼の政治活動の本質は彼自身の権力、名誉欲を満たす私利私欲のためと思われます。

政治家の資質には、良識ある人間性が望まれますが、彼が首長になった過去5年来、一度も住民目線で住民のための行政が執り行われていません。不倫騒動といい、“売春”組合や商工ローン取立ての顧問弁護士の職歴といい、他人やマスコミを誹謗する際の常軌を逸した罵詈雑言、騙し、詭弁の乱発など品性にもとる人物です。

もともと歴史認識においても排外主義、安全保障においても核兵器を保有し、戦争がやれる国をめざすウルトラ国家主義の立場です。平和憲法、民主主義と基本的人権を守るには非常に危険なエセ指導者とおもわれ、とうてい相容れられない人物です。

(注2)8月15付けの本ブログ「堺 残暑の陣」にチンパンジーの所以をご覧ください。結局、今回の維新擁立候補はチンパンジーにも劣っていたわけです。

(写真はGoogle引用)

堺 残暑の陣 (続)

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堺市長選は29日の投票日を、あと一週は間に控え、新聞各紙はいわゆる選挙情勢の世論調査記事が一斉に掲載しました。調査方法の規模や方法はマチマチですが、一様に「現職優位」を伝えています。(いずれも電子版参照)

橋下嫌いの筆者としては、喜ばしい傾向でありますが、どちらとも決めかねている無党派(浮動票とも)が20%ないし40%(各紙の調査のよるバラツキ)がいるものとされていますので、「なお選挙戦の終盤に向かって予断を許さない」ところであるようです。

「予断を許さない」というのは、世論調査の傾向と違った結果が現れたときの逃げ口上であり、“保険”でもありますが、無党派層の多くは、当日の虫の居所、空模様や懐具合によっても判断がコロコロ変わるようなので、それが20%-40%ともいるとすれば、どういう結果を呼ぶか、実際わかったものでありません。

選挙戦は、周知のように現職、竹山と元堺市議、西林の一騎打ちで、主要な争点は、橋下維新が掲げる「大阪都構想」に堺が参入するかどうかにあります。竹山は反対し、西林は賛成推進派です。

A紙  竹山 やや優勢  都構想の賛否には触れず
M紙  竹山 先行    都構想反対40%
Y紙  竹山リード    都構想反対70%
共同  竹山先行    都構想 反対、どちらかといえば反対含め60%

各紙とも竹山を優勢と踏んでいますが、その差は僅少であるらしく、慎重な表現です。一騎打ちですから、二者択一で白黒が判明するわけですが、それなのに この控えめな表現をせざるをえないところに戦況判断の難しささを物語っています。

この一戦に維新が敗退すれば、先の参院選で示された党勢の凋落に輪をかけます。全国政党としての力量が地に堕ち、事実上、「橋下は終わった」ことになるでしょう。大阪府民が維新呪縛から解放される日が一歩近づけばいいと思っています。

なお、A紙は大阪都構想についての賛否を問わなかったのは理解に苦しむところです。それとも調査はしたが電子版では公表をしなかったのか。「やや優勢」の表現のなかに賛否の実情を込めたのかな。

(写真はgoogle引用)

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追記 A紙は翌日、調査結果の続報として、「大阪都構想」の有権者の反応を載せました。それによると、構想反対が44%、賛成が19%、その他・答えられないが37%です。そして、竹山支持派が反対、西林支持派が賛成の傾向にあるとしています。

こういう選挙世論調査の要の部分を小分けして報道するA紙電子版の姿勢には首をかしげますね(*´∀`*)。

東京五輪は不要

2020年の五輪が東京開催に決まった。

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世間さまもマスコミも歓迎ムードに有頂天に喜んでいて、いまごろ五輪不要などと言おうものなら、昨今の熱狂からすれば、非国民と呼ばれかねない。大きな潮流のなかにあって、その流れに逆らうような言動や存在を非国民と異端視して一刀両断する空気が困ったものです。大嫌いですね。

現代五輪そのものは、本来のスポーツの祭典という目的から逸脱して、過度の国威宣揚、過度のコマ―シャリズム、経済効果優先など傾いていて好ましくないが、それでも他国が開催したがっているのなら、そちらに譲るべきでした。いま果たすべき諸問題が山積している日本が、わずか3週間のお祭りのために膨大な労力とカネを投じる時期ではないと思っています。

さて、今回の東京決定の大きな要因になったのは、皇族の一員の政治利用とアベ首相の大ウソに依ります。最初に登壇した高円宮妃は、東北大震災のときの海外からの支援に感謝を述べるためというのが現地入りの表向きの理由です。しかし、いったい、いつから皇族が日本と日本国民を代表することになったのか。なにも皇族が代表して謝辞を述べる立場でもなく、その必要性のないことは明白です。王室(皇室)の貴種性を利用した箔付けとしか思えません。宮内庁は政治加担してはいけません。

彼女はあいさつの後も日本側の五輪招致プレゼンタ―とともに壇上に座っていたのですから、これはIOC委員ばかりか世界へ明らかに皇族が招致運動にかかわっているとの印象を会場で与えたと思います。日本政府サイドの狙い通りでしょう。いまとなっても「皇族は一線を画した」、「壇上にとどまったのはやむをえなかった」と言い訳を管官房長官も宮内庁もしています。

この錯誤的効果よりも悪質なのはアベ首相。フクシマの懸念について、現状では達成していないにも関わらず、大ウソをついた。失礼ながら、必ずしも原発問題なんかに詳しいとは思えないIOC委員を騙したのではないかと思われる言説を述べました。

アベいわく
福島第1原発事故の放射性物質汚染水漏れについて、
「状況はコントロールされている」、
「汚染水による影響は港湾内の0・3平方キロメートルの範囲内で完全にブロックされています」、
「健康問題については、いままでも、現在も、将来もまったく問題ない」
と言い、さらに
「抜本解決に向けたプログラムを私が責任をもって決定」とまで大見得を切りました。


これはいくら招致のためとはいえ、国際社会に対して騙しの勧誘商法みたいな手口です。つまり、実際にはありもしない状況なのに、それがあたかも在るかのような錯誤を利用した話であるからです。それが言い過ぎというならば百歩譲っても、アベ首相は間違った説明を公然と述べました。

たとえば、 一日あたり300トンが流出している汚染水には、いまもコントロールされていません。当事者であり、いつも虚偽説明をしている東電さえも、それを認めているのです。300トンという数字は東電がおそらく少なめに公にしたのだろうが、それでさえ毎日プール一杯分相当の汚染水が海に出ているのです。これを止水する有効な手段はまだ実行されていません。

アベが汚染水対策を東電に任せず、430億円を投入して国が直接取り組むと方針を示したのは、五輪招致総会のわずか5日前にすぎません。IOC総会ありきの泥縄対策です。まだ着手さえしていないのに「完全にコントロールされている」と明言すのは、悪質です。

また港内の「0.3平方キロメートル」は、遮水壁や水中カーテンで仕切られているといいますが、満干潮時に「港湾内と外洋を水が行き来していること」を東電も認めているのです。毎日凡そ半分近い水量が入れ換わっていると推定されていますし、放射線の一部はこのカーテンを自在に透過していると指摘する専門家もいます。

このアベの虚偽強弁プレゼンをして「安心、安全」を強調したことが第一回投票数よりも20標も増えて、圧倒的多数の支持を受けた結果につながりました。

高濃度の汚染水漏水問題とともにフクシマの課題が山ほどあります。まだ15万人に上る居住さだまなぬ避難民もいます。日本が抱える大きな政治や社会の問題をよそに莫大な投資をして、経済効果ばかりを強調する五輪誘致には反対します。たとえば施設整備だけでも4350億円が計上されています。汚染水対策費のなんと十倍です。新国立競技場を作るとかムダなことが計画されています。

選手村建設やインフラ関連で五輪関連投資は1兆円を超すと予想されていますが、それでも政府、経済界は五輪波及効果は3兆円になるから採算はとれると皮算用をしています。もとはと言えばスポーツの祭典であった五輪が、いまや経済効果が最重点になっています。

しかし、スポーツ界ではとうに五輪と並んで、どの競技スポーツも独自の世界選手権、ワールドカップを開催して世界レベルの大会を運営しています。わたしが好きな陸上競技は2年に一回、世界大会を催しています。2年に一回のペースでやっているには競泳やバスケなど五輪競技のほとんど。いま評判の悪い柔道なんか毎年世界選手権大会をやっていますし、世界最高の人気を集めるサッカ―はご存じのように4年に一回です。最高レベルのスポーツを楽しむのは、もうこれで十分ですね。 スポーツ競技の場に限定すれば、五輪はもう影が薄くなっているのです。熱狂するほどのインパクトはないと思っています。

                               (写真はgoogle引用)

当たり前のこと

その一、最高裁が婚外子の遺産相続について嫡出子との間にある差別は、不当であるとして、これまでの民法規定を違憲とした。当たり前のことであります。

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なんでも先進国で、このような差別をしているのは、唯一日本だけだったそうです。判決の要旨は「生まれてきた子どもに親を選ぶことはできない。本人に選択の余地がないことで不利益を負わすのは間違っている」ということに尽きます。こんな簡単明解なことが明治いらい延々と直されることもなく続いていたことに、この国の頑なな家族制度や国民の後進性を見ます。

判決の論旨に関して、他の事例に派生させれば、女性に生まれてきたこと、黒人に生まれてきたこと、心身の不具合を持って生まれてきたことなども「本人にとって選択の余地のないことで不利益をうけている」わけです。わたしがかねて廃止を主張している大峰山登山の女人禁制も、当然、是正されてしかるべきことです。生理があるから不浄だとか、皮膚が黒いから劣等だとか、障害があるから生産社会の邪魔だとか、世に誤った不利益がはびこってます。

その二、バンギブン国連事務総長が訪問先の韓国で「政治家や指導者は正しい歴史認識を持つべきだ」と語ったことは、当たり前のことです。これに管官房長官や反韓連中が怒ったり、不快感をあらわにしているには見当ちがいな怒りです。政治家や指導者に限らず、そのへんのB層もふくめてすべての人は「正しい歴史認識をもつべき」であって、過ぎたことを自分に都合がいいように解釈し、他人に強要する歴史修正主義はあってはならないこと。管や反韓連中が、あの発言は韓国寄りであって国連事務総長の中立性を損なうなどと非難しているのは、大いなるヒガミ根性です。

その三、そのバンギブン事務総長が、アメリカが画策しているシリア攻撃について、「少なくとも安保理決議なしに攻撃するのはダメだ」と発言しました。これも当たり前のことです。なんために組織した国連なのか。第二次世界大戦の愚を繰り返さぬために作られた国連なのですが、戦争の回避にかんしてまともの機能したことがありません。アメリカはじめ大国のほしいままに行われています。

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国連の規定では実力行使は、安保理決議が必須としています。安保理が開会される前に事態が切迫または実際の侵略は行われた場合には、正当防衛してもよい、つまり個別的自衛権を認めています。これは人間としての権利です。暴漢に襲われたら、逆襲すればいいのです。交戦の状況しだいによっては被侵略国の同盟国(日米のような関係)がかかわってよい、つまり集団的自衛権を行使してもいいとあります。単独で応戦するのでなく、仲間を呼んでもよいという規定です。

ただし、その間に安保理が開かれ一定の決議が行われれば、集団的自衛権の行使はこれを止めて、国連の実力行使に委ねるべきだとしています。もっとも、この麗しい規定は従来からずっと無視されています。安保理常任5カ国の確執があってまとまらないからです。ただし、今度のアメリカのシリア攻撃計画は、アメリカが侵略されたわけでなく、勝手に気合をいれているのです。そんなアメリカの勝手な気合いに付き合う必要な全然ありません。

ちなみにアベが行使できるようにしたがっている集団的自衛権、つまりアメリカ軍の先兵、傭兵になろうという権利は、もともと国連規定では例外的措置なのです。アベがやるべきことは、国連安保理が正常化できる国際社会の環境つくりにいそしむことが本来の姿勢です。だいたい国連組織ができたのは、かつての日独伊の軍国主義、ナチズム、ファシズムを根絶するための智恵であったはずなのに、その国連生みの理由になった戦争仕掛け国の日本の指導者アベがまったく時代錯誤の情熱を燃やしているのは、世界の笑い者だと思います。

その四、天理大柔道部が本日の報道では活動を停止するとあった。当たり前のことです。5月に起きた暴行事件を秋風が吹くころまで隠蔽し、バレたら、平身低頭する。もうなんども見飽きた光景です。世の中全体がどうも弛緩してしまった感じ。古くさい表現で言えば、ふんどしが緩みぱっしです。とくに体育会系の暴力不祥事はほんと根深いし、その指導者たちのアタマの中はお粗末、隠蔽態度には呆然としますね。

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天理大の部長というのは、なにか大きな大会で三連覇した実績がある男とか、暴行現場にいた主将というには、口をつぐんで、この間のブラジル世界大会で金メダルを獲得したばかりだという。部長の方も素知らぬふりして、全柔連の新規出直し組織の理事に就任していました。この出直しというのは、柔道界の巣食う暴力是認の風潮を糺すために発足したものです。なんというか、ブラックジョークみたいな話。

つまるところ、鍛えた体育能力とはまったく無関係に暴力容認、無責任、無節操な精神が同居しているわけです。文武両道といいますが、ほんと武の分野では世間的に大成されてとされる人物で心底尊敬に値する人物というのは、少ないな。なんのための鍛練か。つまりは、柔道バカ、バスケバカ、野球バカといった手合いをカネとヒマをかけてせっせと育成しているのではないかな。

                                    (写真はGoogle引用)
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