「息子の部屋」を見る


musuko1



イタリア映画。個室にこもる息子のあれこれを描いたような
錯覚を起こすみたいな題名だが、その内実は、平穏な家族の
幸せという形は、あっという間に暗転することを、きめ細か
い場面の積み重ねで見せてくれる。

主人公は、はやりの精神分析医。美人の妻と高校生になった
一男一女。団欒のたえない食卓、笑顔を笑い声。隣接の診察
室には、さまざまな難題を抱えて患者が頻繁にやってくる。
冷静沈着に患者の悩みと向き合う姿もシーンを重ねる。彼は
他人の心の痛みや悩みには対応できている。

ある日、いっしょにジョギングしていた息子が父に海に潜り
に行ってくると言い、出掛けたまま、還らぬ人となる。
驚愕と動揺、哀しみの葬儀、落ち込む母と娘。精神分析医の
父は自責の念に取り付かれて、苛立ち、精神状態が著しく不
安定になり、なんと患者と争う始末。こころあたりに日常
と非日常のコントラストが鮮明に描かれる。

暗転した家庭に一通の手紙。
息子の死を知らぬ遠いところに住むガ^ルフレンドから、
遊びに行っていいかとの内容。えつ、あの息子に彼女がいた
のか、息子が好きになった女性はどんな子なのか、、、、
、一家は彼女の来訪を待ち、やがて彼女とともに一家は、
現実を受け入れ、心の平穏を徐々に取り戻してゆく。家族の
絆、家族の崩壊、家族の再生といった重いテーマをしみじみ
考えさせてくれる地味な佳品。
2001年カンヌ国際映画祭パルム・ドール受賞。

主演・監督はナンニ・モレッテイ。知的な美人は、かつての
ジーン・シモンズを思わすラウラ・モランテ。


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