人気について

和歌山の遊園地でパンダを見た。大きなガラス窓の向うに飼育室があり、おりから笹の葉を食べていた。愛らしい姿である。何人かの家族連れ、カップルが見に来たが、ケータイで写真を撮ると、もう次ぎへ行ってしまう。

それで気がついたのだが、いまどきの人たちにとって、パンダは愛らしいかたちをしたクマにすぎなくて、特別、珍奇な貴種だとは思っていないことだった。つまり、もう熱狂するアイドルでないのだ。ふだん見ることがないライオンや象に対する興味と同じレベルのようだ。思えば、約半世紀まえ、上野動物園に贈られて来たランラン、カンカン(なんといまも名前を覚えている!!)への熱烈歓迎ムードはない。熱が冷めたといえば、冷めたのであるが、無視したり、忌避したりする冷たさではない。興味が平準化したのであろう。

話は変わるが、民主党は昨年8月、政権を握ったときが人気のピークで、あとの10ヶ月は上昇することはないが、下降線の上でアップダウンしている。もっとも下がったのは、ハトヤマさんの退陣のときだが、カンさんに頭が変わると、また上昇した。なんにも手をつけていないのに、人が変わるだけで人気が上昇するというのもヘンは話。ようするに期待度というわけか。カンさんが、消費税アップの可能性に言及するや、また下降した。

人気度というのは、うつろいやすい。ちょっとした言説や振る舞いで、針が上下する。それをいちいち民意だ、世論だと敏感に一喜一憂するのは、考えものである。民意や世論がいつも正解とはかぎらない、ときには総体として浮ついていたり、誤っていることもある。人気度というのは、そういうものだろうから、それに迎合することはない。パンダはずっとパンダであるが、熱狂度は時の流れとともに、落ち着くべきところに落ち着いている。

筆者にとって民主党は、自民党嫌いの比較支持政党にすぎないのだが、参院選の結果に関わらず、腰をすえて政権運営をしてもらいたい。衆参ねじれ現象が仮に起きても、ねじれを乗り越える道はある。ねじれ現象をことさらに過大に騒ぐのは、自民の長期政権がほとんどの時期にそうでなかったという事績にのっとっているからだ。選挙の仕組みと時期がことなる二院制であれば、ねじれることがあっても、おかしくない。人気寄せパンダなんかを創らず、衆院先議と連立に工夫を凝らして、地道に施政してもらいたいものだ。国民はコロコロ首すげかえ政権に飽き飽きしている。

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