性描写と犯罪

東京都が、青少年健全育成条例で性描写規制を強化した。ビニールで包むとか、子どもの目が届かない棚におけ、とか言っている。

条例可決のあと、シンタロウ知事はTVのインタビューで「当たり前だろう。日本の常識だよ」と。治らぬチック症の顔でほざいていた。

思わず笑っちゃったね。お前にだけは言ってほしくないよ、ね。

彼は半世紀以上まえに「太陽の季節」で、学生のまま芥川賞をとって世間をあっと言わせた。そのうえ、世間が驚いたのは、小説のむちゃ過激な描写。若者が恋人の前で勃起したイチモツで障子紙を突き破ってみせるところがあった。当時としては破天荒な話で、小説の一番のウリにもなった。ショッキングのウリになった。

そういう輝かしいキャリアを持つ知事が、行きすぎた性描写はけしからん、こどもの教育上、見過ごせないコミックがあふれているというのだ。お前が言っちゃ、おしまいよ、だね。

いまここでデータを上げられないが、少年の凶悪犯罪はどんどん減っている。殺人、傷害致死、強盗、強姦、放火などの重い犯罪も、性犯罪も何年もまえと比べて、むしろ減る傾向にさえある。これは法務省の犯罪関係統計ではっきりした事実であり、有識者の間では共通の認識である。増えたかのような印象が強いのは、以前にくらべてマスコミ報道がオーバーになっているからかもしれない。

TV,漫画、コミック、ネットなどに性の描写があふれているというけれど、そのことが影響を及ぼして、犯罪が増えているという傾向は、意外なことにないのである。意外なことに、というのは、PTA的感覚で性描写=青少年への悪影響と短絡する人たちにとってであるが、ないのである。

相関関係が立証されていないにも関わらず、それを規制しよう、というのはフアッショである。ましてや表現の自由にかかわる重大な問題である。シンタロウ爺さんのような、表現の自由をフルに生かして陽のあたる人生行路を築いてきたもんが、こういう反動思考になるのは、有害でさえある。もうろくしたとしか思えない。

考えてみろよ。一世を風靡した「太陽の季節」で、全国あちこちの青少年が、イチモツをおっ立てて、障子紙を破ったかよ。こちらは高校生だったが、そこにウっ屈した青春のやり場のなさを感じたけれども、障子紙なんか破りはしなかったもんだ。フィクションと事実、描写と現実の相違くらい、青少年はみんな心得ているのである。

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