ヤツを仕留めた

オバマ大統領は、深夜に緊急会見を開き、3・11世界貿易センター爆破事件の黒幕、ビンラディン容疑者を「仕留めた。射殺した」と発表した。淡々とではあるが、これまでの経過と戦果を自慢げに語る部分もあった。はやくも、これで再選は堅いという政治的な論評が出ている。

大統領の発表を聞きながら、ある種の強い違和感があった。なぜか。やはり最強の国家、アメリカのトップが敵対する首謀者を見つけ出して、ウムを言わさす殺したことを自画自賛する態度にある。国家対国家の戦争であれば、敵対国の為政者、戦闘員、領土、軍事施設等をせん滅するのは、従来の戦争の実態であるが、今回の敵はテロリスト。

テロの首謀者が潜伏する所在地を突き止めたのであれば、第一義的には、生け捕り、つまり身柄拘束ではないのだろうか。そのような生やさしい戦いや突入劇ではなかったのかもしれないが、マスコミが図らずも、従来から容疑者呼ばわりしているように、ビンラディンは未曾有の破壊工作の指導者であるとしても、犯罪の容疑者である。ブッシュ元大統領は事件発生時に「これは戦争だ」と叫んだとされているが、いわゆる国家対国家の戦争ではないのである。

アメリカは対イラク戦争では、最後までフセインを逮捕、起訴、死刑判決という司法処理をしている。大量の犠牲者が出た大惨事だったとはいえ、国民の憎悪の対象者、国家の安全保障の邪魔者なら、撃ち殺せ、という処理の仕方を見ると、これは、まるで先住民せん滅や、早打ち自慢の悪漢を退治する西部劇ではないか。。

ビンラディンが、あの事件を起こした首謀者であれば、寸毫のシンパシーも持たない立場ではあるけれど、最高の先端軍事力を持つアメリカが、西部劇的というか、忠臣蔵の討ち入りのような、古臭い手法で、敵を討取ったことに、違和感がある。初めから殺害ありき、というのは、いかんぜよ!。弁明の機会を与えずリンチ(私刑)してしまったやり方も西部劇のやり方であった。民主主義というのは、まどろっこしいけれど、適正な手続きを踏む体制なんであると思う。

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