ホイス 東京三大・地産地消酒

ホイスって酒、ご存じですか。

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私は、長年、お酒を飲んで、居酒屋でクダをまいてきましたが、知らなかった。TV番組『酒場放浪記』(月夜9時、BS-TBS)で狂言回しの俳人、吉田類がじつにうまそうに呑んでいた。彼はなんでも旨そうに飲む特技を持っているようだが、その酒を「ホイス」と言った。

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調べてみると、昭和30年ころ、東京・白金の高級住宅地にある後藤商店で開発されたもので、居酒屋専門に直売している。その辺の酒屋には卸していないとわかった。しかし、酒と自称しているものの、今回の探索で、酒ではないことが分かった。いわゆる「割もの」と言われるもので、焼酎やウイスキーなどに割って飲むものでした。ほとんど東京の一部地域の飲み屋のみしか置いていない。友人知人に当たってみても、どなたも知らない、飲んだこともないとおっしゃります。うーん、「謎の酒」ですね。

おいしい飲み方は、ホイス4 焼酎6 ソーダ水10というのが黄金比。きりきりに冷やして飲むと、うまいそうだ。飲んでみたいなあ。そこで酒友にもお願いして、飲ませるところを探しましたら、大阪にもありました、ありました。一軒はなんとアメリカ村にあります。

某日、地図で場所を確認したあと飲みに行きました。昼間だったので居酒屋というよりは、食堂という雰囲気のお店。お姉さんにホイスってありますかと尋ねると、ある、という確たる返事。見ると、お品書きにも名前があり、壁にも「嗚呼、君知るや、幻の酒、ホイス」というポスタ―が貼ってあるじゃーあーりませんか。嬉しかったですね。「嗚呼、君知るや、、、」と大時代な宣伝文句がいい。


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味はどうだったか。ちよっとハーブの匂いとかすかな柑橘系か薬草の味わい。出してくれた中ジョッキは、ウイスキーの水割りのように見える。これぞホイスの名前の由来と納得。開発当時は、ウイスキーは高価な飲み物だったので、庶民の口にはおいそれと入らなかった。そこを見越して、後藤商店が安いウイスキーもどきを作ったものらしい。

厳密には、前述のようにアルコール分はゼロなので、「清涼飲料水」のジャンルだが、オレンジジュースやサイダーのように、一般の店頭には並んでいない。そのまま飲むものでもない。本体の酒に割って飲まれるもので、居酒屋でしか見かけないから、大方のイメージは、酒である。メーカーもポスタ―のように「酒」扱いしている。まことに妙なものです。


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東京三大・地産地消酒というのは、私が勝手に命名しているのですが、二つ目は「ホッピー」。これも赤坂生まれの割りもの酒。ラムネ、サイダーなど作っていた店が、焼酎に合う酒を開発したもので、これも大阪では、かなり入手困難。関東圏では普通に愛飲されているようだ。アルコール分はわずかに0・8%。ですから税法上からも酒類あつかいではない。ホイスと同様である。

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過日、上京のおり、池袋駅周辺の大衆酒場に入ってみると、なんとなんと壁面はホッピーの宣伝ステッカーがべたべた張ってあり、なんだか嬉しくなった。さっそくお姉さんに注文したら、
「クロか、シロか」
「えっ、じゃあ、クロ」とぎこちない。
運ばれてきたのは、黒ビ―ルのような色合いの瓶ごとのホッピー。瓶にはマドラ―のような棒がさしてあった。そして、中ジョッキの底三分の一くらい入った焼酎。このジョッキに好み量のホッピーを注いで、マドラ―で軽くかき回す。見れば、ほかのお客さんも、馴れた手つきで調合?していた。よく冷えたホッピーの喉越しは、まるで生ビールと変わりなかった。おいしかった。



そして


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三つ目は、「電気ブラン」。これは浅草生まれ。ブランディやウイスキーなどを混ぜた、度数の強い酒。30%と45%というから、そうとうきつい。明治末期に当時は流行語だったという「電気、、、」という言い方を酒の名にしたといわれる。酔ってシビレルという意味ではない。こっちも大阪ではなかなか買えないシロモノ。

この「電気ブラン」と言う酒は、戦後の小説には、よく出てきます。安い酒で早く酔いたい連中には愛されたものらしい。あの太宰治も小説で取り上げています.

それにしても、食い倒れの大阪に、大阪固有というか、浪速独特の酒というのはない。酒友と話していて、多分、
大阪では安い粗末な酒と言われていたころの焼酎を、なんにも体裁ぶることなく、そのまま味わって満足していたか、ドブロクのような秘かな飲み物がひそかにに流通していたから、上記のような「酒ヘン」の進化がなかったのではないか、と。まあ、酒談議は、結局、飲んでうまければ、なんか文句あっか。それがすべて、であるまいか。

(文中の一部を削除、加筆しました。関係者に御迷惑をおかけしましたことをお詫びします=H24年8月15日)

写真①②はGoogle ⑤⑥はウィキぺデイアから引用)

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