落選運動とツイッターと

[落選運動」といいますのは、気にいらない選挙立候補者を積極的に落選させるための政治運動です。アメリカや韓国で一時、日の目をみましたが、制度的には定着していないようです。目下たけなわの選挙。できることなら、当選させたくない候補者が山ほどいます。有権者のなかには、それぞれに、そう思っている人も少なくないでしょうが、日本では落選運動は盛り上がらないようですね。

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公選法によると、選挙運動というのは、「特定の候補者を当選させるための合法的な範囲での政治運動」というように理解されています。ということは、「当選させるためでない」運動は、選挙運動ではありません。したがって理屈上は、あってもおかしくないのですが、この運動の泣きどころは、「●●候補者を落選させたいが、○○候補者は当選させたい」という含意があると解されることがあるものですから、同一選挙区内で●●候補の落選運動をやることは、代わりの○○候補を当選させたいということにつながり、結果として「特定の候補者を当選させるための選挙運動」と看做されてしまいます。

結局、名指ししての落選運動は、公平公正な選挙運動を妨害したものと解され、公選法違反に問われるおそれはあります。広く政党名を挙げたり、候補名を前面に出さないとか、ああいう主義主張の党にはゴメン蒙る、というような言い方なら、OKなんですが、歯がゆいことですね。むかし「こんなものいらない」と称して、つまらぬ商品をリストアップした本がありましたが、「こんな候補者いらないリスト」があれば面白いのですけどね。。

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公選法違反と言えば、維新の橋下はおおっぴらにツイッターで選挙運動をしています。本人は公選法に違背することは百も承知で、いまどき「ツイッターが使えないなんてバカげたルール」だと息まいています。昨今では街頭演説で「選挙後に逮捕されるかもしれない。みなさん助けて」と田舎芝居を打ってますが、公選首長であり、弁護士である人物が、これほど自国の法律を無視して公衆の面前で違法行為を続けているとは、もはや法治国家の体をなさい。

官房長官は、橋下のツイッターによる選挙発信を牽制する発言をしていますが、違反かどうか、肝心の法律違反を認定するのは捜査当局の仕事。いまのところ捜査当局が、注意喚起や警告、中止等を呼びかけた形跡がないですね。誰の目にも現行法の照らせば違法な行為。捜査当局はこのようなまかり通る無法をどうするつもりなのか、まさか見過ごすことはあるまいだろう。万が一にも横紙破り男を看過するようなら、ナメられたものでは済まない問題です。

このIT情報時代、ネットやツイッターが選挙運動に利用できないというのは、確かに時代状況にマッチしない面が大いにあります。けれども、その必要性の是非が問われながら、文書図画の頒布について改定されていなかった大きな理由は、選挙の「ヨー亻ドン」というのは万人平等が建前で、資金力がある者が資金にモノをいわせて選挙運動し得る余地を極小にしておきたい理念からでしょう。

ケータイやパソコンからだれでもが、どこからでも発信できるツイッターやネットの文言は、ポスターや電話よりも安価ですが、それだけケータイをかき集めての人海作戦、コンピュター処理発信をカネにモノを言わせて展開することが可能です。正当な主張とうらはらな中傷誹謗罵詈雑言の渦が巻き起こることに歯止めが効きません。なにより、カネのあるヤツが得をする仕組みを押させておくことには意味があります。

さらに考えられるのは、国民の8割強がネットやケータイを愛用しているとしても、それは業務用や仲間うちの交流であること。その利用の大半は十代から四、五十代の現役世代に普及していて、高齢社会を構成する年配者、あるいは都市部よりは農村部ではまだ十分に認知されていない。

身近な例でいえば、都市部に住む私の周辺におられる六、七,八十代の方々は、ほとんどネットにもケータイにも無縁です。つまり有権者の各世代に都市部まだ公平性が担保されていないと思います。

膨大なツイッター発信はOKとなり、落選運動相当の膨大な文言が発信可能となり、カンカンガクの空中戦をやって実施される選挙というものが、将来予想されますが、それでもって政治がよくなる保証は何に一つないと思いますね。

制度というのは、「そのときど」の合理的な?必要性で生み出されるものですから、「そのときどき」が変化すれば、用をなさなくなります。いまの選挙制度で考えると「有権者一人につき一票」[公平平等」という根本が不変な限り、選挙運動の方式や道具の伸縮させても、似たようなものしか利用できません。ツイッターやネットが選挙運動に公認されたからといって、幸福感に包まれる政治ができる、ということはぜんぜんないと思っています。

                                   (カットはGoole引用)

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