東京五輪は不要

2020年の五輪が東京開催に決まった。

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世間さまもマスコミも歓迎ムードに有頂天に喜んでいて、いまごろ五輪不要などと言おうものなら、昨今の熱狂からすれば、非国民と呼ばれかねない。大きな潮流のなかにあって、その流れに逆らうような言動や存在を非国民と異端視して一刀両断する空気が困ったものです。大嫌いですね。

現代五輪そのものは、本来のスポーツの祭典という目的から逸脱して、過度の国威宣揚、過度のコマ―シャリズム、経済効果優先など傾いていて好ましくないが、それでも他国が開催したがっているのなら、そちらに譲るべきでした。いま果たすべき諸問題が山積している日本が、わずか3週間のお祭りのために膨大な労力とカネを投じる時期ではないと思っています。

さて、今回の東京決定の大きな要因になったのは、皇族の一員の政治利用とアベ首相の大ウソに依ります。最初に登壇した高円宮妃は、東北大震災のときの海外からの支援に感謝を述べるためというのが現地入りの表向きの理由です。しかし、いったい、いつから皇族が日本と日本国民を代表することになったのか。なにも皇族が代表して謝辞を述べる立場でもなく、その必要性のないことは明白です。王室(皇室)の貴種性を利用した箔付けとしか思えません。宮内庁は政治加担してはいけません。

彼女はあいさつの後も日本側の五輪招致プレゼンタ―とともに壇上に座っていたのですから、これはIOC委員ばかりか世界へ明らかに皇族が招致運動にかかわっているとの印象を会場で与えたと思います。日本政府サイドの狙い通りでしょう。いまとなっても「皇族は一線を画した」、「壇上にとどまったのはやむをえなかった」と言い訳を管官房長官も宮内庁もしています。

この錯誤的効果よりも悪質なのはアベ首相。フクシマの懸念について、現状では達成していないにも関わらず、大ウソをついた。失礼ながら、必ずしも原発問題なんかに詳しいとは思えないIOC委員を騙したのではないかと思われる言説を述べました。

アベいわく
福島第1原発事故の放射性物質汚染水漏れについて、
「状況はコントロールされている」、
「汚染水による影響は港湾内の0・3平方キロメートルの範囲内で完全にブロックされています」、
「健康問題については、いままでも、現在も、将来もまったく問題ない」
と言い、さらに
「抜本解決に向けたプログラムを私が責任をもって決定」とまで大見得を切りました。


これはいくら招致のためとはいえ、国際社会に対して騙しの勧誘商法みたいな手口です。つまり、実際にはありもしない状況なのに、それがあたかも在るかのような錯誤を利用した話であるからです。それが言い過ぎというならば百歩譲っても、アベ首相は間違った説明を公然と述べました。

たとえば、 一日あたり300トンが流出している汚染水には、いまもコントロールされていません。当事者であり、いつも虚偽説明をしている東電さえも、それを認めているのです。300トンという数字は東電がおそらく少なめに公にしたのだろうが、それでさえ毎日プール一杯分相当の汚染水が海に出ているのです。これを止水する有効な手段はまだ実行されていません。

アベが汚染水対策を東電に任せず、430億円を投入して国が直接取り組むと方針を示したのは、五輪招致総会のわずか5日前にすぎません。IOC総会ありきの泥縄対策です。まだ着手さえしていないのに「完全にコントロールされている」と明言すのは、悪質です。

また港内の「0.3平方キロメートル」は、遮水壁や水中カーテンで仕切られているといいますが、満干潮時に「港湾内と外洋を水が行き来していること」を東電も認めているのです。毎日凡そ半分近い水量が入れ換わっていると推定されていますし、放射線の一部はこのカーテンを自在に透過していると指摘する専門家もいます。

このアベの虚偽強弁プレゼンをして「安心、安全」を強調したことが第一回投票数よりも20標も増えて、圧倒的多数の支持を受けた結果につながりました。

高濃度の汚染水漏水問題とともにフクシマの課題が山ほどあります。まだ15万人に上る居住さだまなぬ避難民もいます。日本が抱える大きな政治や社会の問題をよそに莫大な投資をして、経済効果ばかりを強調する五輪誘致には反対します。たとえば施設整備だけでも4350億円が計上されています。汚染水対策費のなんと十倍です。新国立競技場を作るとかムダなことが計画されています。

選手村建設やインフラ関連で五輪関連投資は1兆円を超すと予想されていますが、それでも政府、経済界は五輪波及効果は3兆円になるから採算はとれると皮算用をしています。もとはと言えばスポーツの祭典であった五輪が、いまや経済効果が最重点になっています。

しかし、スポーツ界ではとうに五輪と並んで、どの競技スポーツも独自の世界選手権、ワールドカップを開催して世界レベルの大会を運営しています。わたしが好きな陸上競技は2年に一回、世界大会を催しています。2年に一回のペースでやっているには競泳やバスケなど五輪競技のほとんど。いま評判の悪い柔道なんか毎年世界選手権大会をやっていますし、世界最高の人気を集めるサッカ―はご存じのように4年に一回です。最高レベルのスポーツを楽しむのは、もうこれで十分ですね。 スポーツ競技の場に限定すれば、五輪はもう影が薄くなっているのです。熱狂するほどのインパクトはないと思っています。

                               (写真はgoogle引用)

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