人命救助を美化するな

神奈川で鉄道の線路上に横たわるお年寄りを助けようと、女性が踏切をくぐって助けたものの、ご本人が落命した事件がありました。女性のおそらくとっさの行動を批判するつもりは毛頭ありませんが、胸キュン、感激を強要するような過剰な美化ドラマにすべきではない。あれは不幸な突発事案であって、あの行動を国民の行動規範にすべきでもないと思っています。

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TVやアベが好む題材です。TVはここぞとばかり果敢に人命救助に走った女性を褒め称え、涙をそそる美談に仕立てています。思慮のない話です。TVがやっていることは、不運にも絶命した女性をネタに視聴率を稼いでいる、アコギな話です。

アベはさっそく感状と褒章と捧げて敬意を表しました。「一般的に他人にあまり関心を払わない風潮の中、他人のために自らの命の危険を顧みずに救出に当たった行為に対し、国民とともに胸に刻みたい」と管官房長官に語らせ、通夜に管官房長官を行かせております。他人のために命を落とす自己犠牲こそが国民にとって大変大切である行為だとことさらに強調している意味がそこにあります。

アメリカと組んで戦争に参加できるように改憲を企図したり、集団的自衛権の行使可能しようと企んでいるアベ政権にとって、こうした自己犠牲は、ノドから手の出るような、いちばん国民に植え付けたい心性なのです。国家国民のために有事の際は、果敢に命を投げだしたい。そういうことをフツーに考える若者がいないと兵隊は編成できないからです。

整然とした行動、カッコいい制服、周囲からの賞賛や敬意の目に囲まれて「サクラ散る、残るサクラも散るサクラ」などと自己陶酔する感傷的心情を醸成したいとアベ軍国主義者はひそかに考えているのだと思っています。いつも思うことですが、アベら国防軍一派が、ひそかに描いている夢は、日本軍兵士が異国で戦い、戦後初の「名誉の戦士」者が出ることにあるのではないか。

彼らは最大級の荘厳厳粛な戦死者を悼む国家的祭礼を行い、国民の目を一挙に引きつけたい。戦死者に最大限の名誉と手当を授与することで、戦死が国家有為の最高の行為であることを普遍化したいと考えています、そして最大級に丁重な永眠の場こそ、やはり靖国神社しかないという空気を作りたいとアベ一派は考えているのだろうと思われます。次元はまったく違うとはいえ、アベがお年寄り救出の女性に褒章を贈った裏の意味はこういうことだろう。

私は山好きです。山で命を落とす人は少なくありません。しかし、遭難者を目撃しても行きずりの登山者が救出に向かうことはまずありません。複雑な絶壁や谷底では自分を守るのが精いっぱいです。下手に動くと二次遭難に繋がります。救出作業は専門の山岳警備隊に通報、任せることです。

フラットの路上にある踏切には、この山岳警備隊に比すべき通行人を守る設備が常備されなければなりません。考えられる第一のことは、遮断機は降りた踏切内に決して進入できない仕組みにすることです。現況のように棒一本が路面を横切っているようなチャチなものでなく、腰高までの面を持つ遮断機が望ましい。

さらに、電車を止めるための「非常ボタン」の存在をもっと目に付くようにすることです。交通量が非常に多いところでは、もう平面の踏切ではダメです。高架ないし地下式を検討すべきです。

優しい女性が二度と命を落とさないためには、褒章なんか贈るよりも、すぐにももっと抜本的な対策を口にだす為政者はいないのか。オスプレイは一機百億円、次期戦闘機はゆうに一機100ー150億円だという。軍備は聖域化し、国民の命は、自己犠牲を賞賛する精神論でごまかすアベ政権です。

(写真はGoogle引用)

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