アベの強行採決

[特定秘密保護法案」ーーー数の暴力を発揮して、何がなんでも強行採決するだろうと予期していましたが、それが現実に強行されると、やはり大きなショックを受けました。

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アベに良識の心があれば多くの国民の声に多少でも譲歩するとか、審議を尽くすかと思いきや、まったく黙殺してしまった。おそらくアベは、これから国民を戦地に追いやることも平気な冷酷無比な人物にちがいない。

強行採決というのは、英語では「STEAMROLL」という言葉だそうだ。蒸気圧縮動力機で路面を均しアスファルト舗装をするときに使うのが第一義だが、転じて、意にそわない批判や反発や反論を「押し潰す」ときにも使われるらしい。圧力で押し潰すのです。今回の強行採決をよく言い表した言葉です。

アベの、アベによる、アベのためファシズム体制が、危惧したとおり本性を現した転換点になるでしょう。彼の祖父、岸信介は「大東亜戦争」の開戦時の閣僚であり、戦後60年安保改定を強行突破したウルトラ右翼政治家ですが、アベはこの祖父の亡霊にとりつかれた超国家主義者です。

彼を首相に据えると、このような事態を招来することは十分に予期できたことで、私なんぞはいまどきの政治家と称する人物のなかでは、アベはハシモトとともに嫌悪すべきツ―トップです。

さて、強行採決した翌日の毎日紙朝刊(12/7)の投書欄に滋賀県の18歳高校生が投書を寄せています。全文3段落のうち前から2段落を引用します。

タイトルは「巨大与党を誕生させたのは誰か」
「特定秘密保護法案についての審議で、新聞、テレビ、デモなどから反対の声が多く聞かれました。安定政権を手にした安倍晋三首相がとうとう本気を出した、という印象を受ける。短い審議、中身のない答弁、強行採決。国民の不安、不満が高まるのも当然だろう。

しかし、よく考えてほしい。こんなことができる巨大与党を誕生させたのは誰か。振れ幅の大きい小選挙区制、低投票率という要因があったにせよ、自民党はじめ法案賛成派に力を与えたのは、ほんの1年前の有権者、国民だ。他の誰でもないあなたと私だ。それを忘れて大騒ぎしているとしたら、無責任極まりない。」



賢明な高校生がいます。感動します。ほんとこの高校生の言う通りです。ワンフレーズのコイズミだといえばコイズミに流れ、改革だ維新だと絶叫するハシモトだというとハシモト熱にかぶれ、「決められない民主党」、「ねじれ解消」の大合唱となれば、自民、自民に殺到する国民のいい加減さが、こうした事態を招きました。有権者の資格がまだない高校生が的確に指摘している通りです。

余談ですが、このあと、行きつけのプールの更衣室で子どもたちがワイワイ騒いでいたら、年配のオッサンが横に居たオッサンにこんなことをしゃべっていたので、仰天しました。

「子どもがプールなんかで遊んでおれるのは、海上保安庁や自衛隊のおかげですな」
「そうでんな、あの人たちは命がけやからな」

このオッサンたちは尖閣列島の軋轢を念頭において、海保や自衛隊に感謝しているらしい。ここまで過剰な“国防意識”が国民の一部に浸透しているのですね。おもわず子どものころ耳にした『兵隊さんよありがとう』の歌を思い出した。ウィキで検索すると、この歌はは1939年(昭和14年)1月、レコードで発売された流行歌。原題は「兵隊さんよありがたう」である。

大阪朝日、東京朝日新聞が前年、「皇軍将士に感謝の歌」の懸賞募集を行い、佳作一席に選ばれたものだそうだ。
作詞・橋本善三郎 作曲・「月の沙漠」で知られる佐々木すぐる。

1、肩をならべて 兄さんと 今日も学校へ 行けるのは 兵隊さんの おかげです
  お国のために お国のために 戦った 兵隊さんの おかげです

2、夕べ楽しい 御飯どき 家内そろって 語るのも 兵隊さんの おかげです
  お国のために お国のために 傷ついた 兵隊さんの おかげです

3、4、省略

  

当時、戦争翼賛体制にズブズブだった朝日が率先して募集したという歴史も哀しいが、侵略戦争をして他国の人々を殺傷することに1ミリも人間らしい心を寄せないことが当然と思いこんでいる歌です。かくも国家は情報を遮断すれば国民を洗脳することができる事実を物語っています。

「アベ強行採決」を支えたのは、一にブレまくる国民のせいでもあります。ニには併せてこのような潮流に常に棹さしたマスコミの責任は大きい。知る権利や言論の自由を封殺する恐れがある今回の法案なのに、読売やサンケイは法案容認に回った。マスコミの使命を放棄し、権力にすり寄った。

アベの選挙公約にもなく、アベの国会での所信表明にも隠された法案とはいえ、上程されてからのマスコミの対応はまことに鈍かった。コトの本質はマスコミの息を止めかねない法案なのに、内容の精査を怠り、後手後手に回った。

強行採決が行われることが切迫してからの朝日や毎日の大々的な反対キャンペーンは遅すぎた。穿ってみれば、反対キャンペーンを張ったというアリバイ作りにすぎなかった。無念なことです。

いまのマスコミに全幅の信頼を寄せられないのは、アベの右翼化、軍国主義が進むと、たやすく「兵隊さんよありがとう」などいう協賛体制に変わってしまう恐れが捨てきれないからです。言論の自由、基本的人権の順守、護憲
に徹して、どこまで抵抗できるのか。すでに護憲ラインから脱落した読売、サンケイに続かぬように覚悟してほしいものです。

長くなりましたので、締めに元外務省キャリア、元レバノン大使で、コイズミのイラク戦争支持に反対して退官した天木直人さんのネット上でのコメントを紹介したい。アベは国会審議中、法案の必要性について他国(実際はアメリカのこと)と情報を共有するためには提供された情報が漏洩されない仕組みがいると答弁していたが、天木さんは国際常識にもとると一蹴しています。

>『特定秘密保護法案で墓穴を掘った安倍首相』(天木直人)

「米国からの機密情報をよりよく共有できるというのが安倍首相が繰り返して主張する特定秘密保護法案のメリットであるが、安倍首相が本気でそう思っているとしたらおめでたい。
 米国が日本にどのような情報を共有するかは、特定秘密保護法案があってもなくても米国が独自に決める。 日本には渡さないと思った情報は決して渡さないし、渡していいと思う情報は、それが漏れることを織り込み済みで渡すからだ。
 
強行採決に踏み切れば安倍首相に対する世論の反発はその後の安倍首相の政策に対する反発に倍返しになって襲い掛かってくるだろう。おまけに天下の悪法、欠陥法に政治生命をかけた愚かな首相という烙印が末永く語り継がれることになる。



確かに先ごろアメリカは最大の同盟国、イギリスはじめドイツや日本の首脳の盗聴をしていたこと露見したばかりである。アメリカが日本の提供してくる秘密は、アメリカの国益本位であって、日本を保護するものないことは明白です。対米従属べったりのポチ兼ウルトラ国家主義者という奇怪なポジションに立つアベをみんで引きずりおろさなくては日本は世界で孤立するだろう。

あの東条英機や岸信介がおっぱじめた「大東亜戦争」(敗戦後は、太平洋戦争)開戦日にあたる12月8日に、こんな記事を書くとはね。うんざりしますね。

kaisen


(写真はGoogle引用)

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