つらつら思うこと 三題

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その1、沖縄・名護市長選は、辺野古移設反対の現職が圧勝しました。アベ政権は、この選挙を最大限に重視しました。選挙前に反対派だった沖縄選出の自民国会議員一同を強圧で移転促進派に変身させました。さらに知事のナカイマを巨額のカネで釣り上げ「これでいい正月になる」と言わしめさせた。現地での応援演説でイシバは人口5万人の名護市に500億円の復興資金をあげると叫び、恥知らずは利益誘導を行いました。

にもかかわらず、名護市民は屈しませんでした。名護の人たちはカネなんかで大切な故郷と心を譲るもんか、強い気迫を示しました。さいきん稀に見る見事な民意の結集に大いに感服しました。

ところが、翌日にはもうアベもスガもイシバは、イソップ物語のキツネのように、あれだけ全力投球して負けたのに反省するどころか、一地方選の結果で影響を受けるものではないと言い訳して、移転へ向けて既定の手順を始めています。ナカイマもぜんぜん痛みを感じていない様子。一体全体、民主主義の国がこんなご都合主義で地方の民意というものを蹂躙していいものか。権力の横暴に怒りがおさまりません。

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その2、キャロライン・ケネディ大使がツイッタ―で和歌山・太地のイルカ捕獲を「非人道性に深い懸念」とつぶやいたところ、大使に対して、お前らはインディアンを虐殺したじゃないか、牛やブタを殺して食ってるじゃないか、文化の違いがわからないならアメリカへ帰れ、と言った調子の罵詈雑言が殺到したと伝えられています。和歌山の知事も選挙民の手前か、文化の相違を理解してほしいなどと批判しました。

太地のイルカ漁をテーマにしたドキュメントでアカデミ―賞を取った映画「ザ・コ―ブ」では入江に追い込んだイルカを殴り殺している凄惨なシーンがありました。血の海に目をそむけたくなりました。

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人間は他の生き物の命を頂戴して生きていますから、牛や豚や鶏を殺して食べています。しかし、文明と文化の発達につれて、生き物の命をいただく方法が非常に洗練されてきており、通常、社会人はその現場をみることなく食しています。
イルカ漁が、つねに残酷な殺し方だと非難を受けるのは、その捕獲方法に問題があります。

いま一つは大きな地球的規模の問題が関わっています。人間が食する生き物の多くは、人間によって家畜化されたり、養殖栽培されたものでありますが、イルカにしろ、鯨にしろ、人間によって命の繁殖や調整が自在にできない自然体であります。つまり、牛や豚や鶏のように家畜ではないということです。人間の嗜好によって肉質や味までコントロールされる家畜ではありません。

というわけで、イルカや鯨は大きな自然そのものであって、したがって現代社会の大きな潮になっている地球の自然環境保護のシンボルであります。欧米人が敏感なのは、おそらくその点にあります。

閑人の人生をふりかえって見ても、イルカをなんらかの料理の形で食したことがありません。身近でも食べた話を聞いたことがありません。この国でイルカはどれくらい捕獲されて、誰が食しているのでしょうか。大量の捕獲が続けられている以上、閑人が知らないどこかで食されてると思われます。

イルカ漁をする漁師にとって生活がかかっているのでしょうが、せめて捕獲方法に工夫が必要だと思います。時代の流れにマッチしない文化が、影が薄くなったり、衰退した例はいくらでもあります。そうならないためにもイルカが家畜化され、つまり養殖に成功した黒マグロのようになることを望みますね。ただ、閑人はイルカを食べたいしとは思わない。これは嗜好の問題です。

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その3、第二次世界大戦末期に大日本帝国陸海軍が若い有為な青年を飛行機もろとも米軍艦船を直撃する特攻作戦を行いました。いまの世界の紛争地帯で多発する自爆テロの範を示したような非人道的攻撃ですが、それを題材にした戦争映画「永遠の0」が好評で、興行実績をあげていると聴きます。

閑人はむろん実戦の体験がないけれど、敵機来襲を実感したことがある世代です。青少年のころ戦没学生の手記『きけわだつみのこえ』やカミカゼ特攻隊で散った海軍予備学生の手記『雲ながるる果てに』を読んで涙したこと、大岡昇平の『野火』や『レイテ戦記』、あるいは野間宏の『真空地帯』などを読み漁り、戦争の悲惨と非情に身震いしたことを思い出します。

この国の人たちの、どこを、どう押せば、国策を大きく誤った指導者によって不条理な死を強制された特攻学生たちを称え、美化することができるのか不思議です。特攻隊の学生たちを悼み、慰霊することしか今に生きる人たちにできることはない。

いまごろになって、凛々しく大義のために若い命を国に捧げる、、、、特攻隊員を悲壮感に満ちたヒーロー扱いする映画が上映されたり、それを多くの観客が見るという現象に戸惑いますね。かつてヒロイズムに酔って山で死ぬには本望だと言う登山者が多くいましたが、それと同じように了見の狭いナショナリズムに酔いたがる若い人が増えたのか。

自民と右翼は戦後ずっと日教組教育を偏向教育と断じ、目の敵にしてきましたが、いまのような風潮となると、むしろ偏向教育どころか、反戦平和、民主主義と自由、人権について日教組はちゃんと子どもたちに指導してこなかったのではないかと思ってしまいます。まともに教育された良識ある大人ならあの戦争を賛美し、犬死に追い込まれた兵士たちの悲惨な物語に拍手を送るはずがない。

ちなみに映画の原作者は、時代錯誤の国粋主義者アベのお友達で、それゆえにこの間NHK経営委員に就任した百田尚樹ですから、こりゃ集団的自衛権の行使や改憲へ世論誘導するデマゴーグ映画じゃないのかな。

(写真はGoogle引用)

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