“一字帯水”の仲


日中は36度を超す暑さ。そんな天気予報を耳にすると、早々に気分が萎えてします。定職を持たず、したがって決まった時刻に外出する用もない身だから、ついゴロゴロしています。

まあ、こんなんが隠居に許される安楽なんだと言えるのか、単なる老いの無為不精に過ぎないのか。突き詰めて考えるほどのことではありませんが、額に汗して働いている方には申し訳ない。浮世離れしているのは確実ですね、、。

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さて、在日米人作家のアーサー・ビナードのエッセイ『日本語ぽこりぽこり』を読んでいましたら、面白い話が紹介されていました。彼はミシガンだかオレゴンだか、アメリカの田舎出身なんですが、その田舎ではこじんまりした家族バーベキューなんかには「hibati」(ヒバチ・火鉢)を使うと言います。ヒバチは、そのまま英語になっているんです。初めて知りました。しかし、火鉢でバーベキューって、どうやってと思ってしまいます。

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彼は日本にやってきて、同じものを見たとき、あの簡単バーベキュー用具は元はといえば、日本産だと知って驚きます。そのうえ、その名前が「hitirin」(ヒチリン・七輪)だと教えられて二度びっくりします。そして、hibatiというのは、別のもので、火鉢なる暖房器具があると教えられて、またまたびっくりします。

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日本人かアメリカ人か、いつの世にだれかが、アメリカの田舎にまで広めた七輪は火鉢と誤って伝えられたものだったのです。のちに彼は本物の火鉢を日本の古家で見つけて、用途は似ているけれど、まったく違う名前が、どのようにして渡米して行ったのか、とても不思議がります。ほんとそうですね。

ビナードの妹はアメリカにいて、裸足主義者(アメリカには好んで裸足で歩く人たちがけっこう居るそうです)で、たまに履く履物はサンダルだそうです。いま彼女が好んで履いているサンダルは、メキシコ産のワッラッチだ聞きます。

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(メキシコのワッラッチ)

そこで彼はピンと来ます。日本にもストローを編んだサンダル、つまりワラジ(草鞋)があることです。 ワッラッチとワラジ。似ているじゃーあーりませんか。彼は、おそらくワッラッチは、草鞋が遠くメキシコまでわたり、そこで皮ひもで編むサンダルに変化したのでなないかと想像を膨らませます。たぶん、そうじゃないかと閑人も思いますね。ビナードは妹へのクリスマスプレゼントは、草鞋に決めたそうです。

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こうした異国同士で物産の交易や文化の交流が行われると、ビナードが指摘するような面白発見がいくらでも転がっています。閑人はTシャツを着て風遠しのよいところを探して部屋を少しづつ移動しています。じつはこのTシャツもあの世界大戦中にアメリカ軍の兵隊への官給下着だったのですが、丈夫で簡便さが買われて、あっという間に普段着ファッションに、いまや世界中の老若男女の体を包んでいます。

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こうやって眠気覚ましの文章を書いていますが、この漢字だって元は中国伝来の文字。英語では日本人が使う漢字は、
「A CHINESE CHARACTER」(中国の文字)となるわけで、日本人がモノを考えて形にするときは、いつも漢字が前提にあります。

アベやら、その一派の国家主義者やら,右翼メディアやら、へイトスピ―チをばらまく連中やらは、反韓嫌中をあおりにあおっていますが、
日本人に伝統の文化や誇りがあるように、
韓国には韓国の伝統の文化と誇りがあり、
中国にも伝統の文化と誇りがあります。

当たり前の話です。どっちが優れていて、どっちが上位とか支配的などという比較にはまったく意味がありません。ましてや一衣帯水ならぬ“一字帯水”の仲にある近隣同士なのにね。アベの敵愾心をあおるやり方は間違っています。

(写真はGOOGLE引用)

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