朝日バッシング

朝日新聞叩きについては前回も触れましたが、なおもアベ一派と右翼メディアは狂奔しています。

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3日の国会でアベが朝日非難を答弁していた。彼は以前、NHKへの番組介入をこぴっどく朝日に批判されたリして、リベラルな朝日とは根本的に相入れない。朝日を宿敵のように嫌っている。だから朝日が慰安婦問題で一部の報道を誤報と認めたことを大喜び、この際とばかり、朝日つぶしの発言を繰り返しているが、一方で右翼メディアも尻馬に乗って水に落ちた犬を叩けとばかり、アベの情報宣伝役を買って出て雷同しています。

アベの無知、変節、国家主義偏執はよくわかっていたものの、メディアの世界で右派メディアがこれほど同業他社に罵詈雑言を浴びせて嬉々としているのには愛想つかされます。どの分野の業界でも、ここまで常軌を逸した行為はしないだろう。メディア業界の品性のなさ、権力追従体質にいまさらながら失望します。多くの右翼メディアは、権力にへつらい、自ら言論の自由を危なくするような言論翼賛体制に陥る危険性をぜんぜん自覚していない。

さて、アベの答弁はあらかじめ、一定の内容を引き出すために仕組まれた自民の稲田政調会長の八百長質問に答えたもの。稲田は国家主義思想をより強硬に鮮明にしてアベに寵愛され、今回、政調会長に抜擢されたばかりの人物。

安倍晋三首相は3日の衆院予算委員会で、朝日新聞が取り消した慰安婦を巡る吉田清治氏(故人)の証言記事について「多くの人々が傷つき悲しみ、苦しみ、怒りを覚え、日本のイメージは大きく傷ついた。『日本が国ぐるみで性奴隷にした』との、いわれなき中傷がいま世界で行われている。誤報によって作り出された」と述べた。

 首相は吉田氏の証言について「デタラメということは、かなり早い段階から分かっていた」とも指摘。そのため「教科書に事実であるかのごとく『強制連行』と書かれるのはおかしいという運動を展開してきた」と語った。 (朝日新聞DIGITAL)



アベはその前に従軍慰安婦問題に関する1993年の河野洋平官房長官談話について「継承する」と強調した。これは欧米および中韓向けの発言。その後に上記のような発言が続くのは国内向け。彼はずっと一貫して二枚舌を平気で使っています。フクシマ原発の汚染水問題で「完全にアンダーコントロール」との発言もそうでした。ウソつきであることは折り紙つきです。

 さらに稲田は政調会長の立場で、吉田氏の虚偽証言が日本の外交政策や国際社会に与えた影響、政府の対応などを検証する場を、同党に新設する考えを質問するなかで表明している。稲田のこの発言は後述する自民党の公式見解をもとにしていると思われます。

権力者の発言に追従するメディアのお粗末さ加減に対しては、読まない、見ないで対応もできるが、権力者が国会でこのような歴史修正主義の発言で国民を公然とミスリードするのは許せない。

アベらの論法は
朝日の従軍慰安婦報道は捏造だった。
捏造は事実を歪曲するものである。
よって従軍慰安婦は事実でなかった。
という三段論法です。

アベ一派と右翼メディアは、あたかも慰安婦問題自体が存在しなかったものとするキャンペーンを進めています。報道によると、自民党の外交・経済連携本部国際情報検討委員会(原田義昭委員長)が、この先月19日にこんな決議をしていたことが判明しています。

>「朝日新聞が慰安婦問題などにつき虚偽の報道であったことを認めた。朝日新聞が発信してきた虚偽の記事が国際的な情報メディアの根拠となり、国際社会が我が国歴史の認識を歪曲し、結果として我が国の評価、国益を著しく毀損した。朝日新聞の謝罪は国民の名誉と国益の回復には程遠いが、いわゆる慰安婦の『強制連行』の事実は否定され、性的虐待も否定されたので、世界各地で建設の続く慰安婦像の根拠も全く失われた」(同検討委員会PDF)



 慰安婦全否定です。上記の三段論法どおりの展開です。彼らは大日本帝国皇軍は清く正しく聖戦を完遂し、今日わが『美しい日本』があるのは、国家の繁栄と安寧に献身した『御英霊』の賜物ですというフィクションを広めたいと躍起になっています。極右思想がアベの信条とみるや、進んで御用新聞を務め、広報宣伝記事を垂れ流す一部メディアは、自らを貶めて恥じないようです。

こうした論調に対して10月11日号の『週刊現代』は世界のメディアは、このアベ政権と右派メディアの狂奔をどう見ているかを特集しています。題して「世界が見た『安倍政権』と『朝日新聞問題』。この週刊誌は一年以上にわたってハシモト首相待望論を毎週々々掲載していた、いかがわしい週刊誌ですが、この特集に限れば、きわめて有用な意味のある視点を提供しています。

以下の引用は、『週刊現代』の特集部分を紹介しているネット上のサイト『本と雑誌の知を再発見 LITERA』 によります。かなり長文ですが、朝日を反日、売国奴、非国民と口汚くののしる右翼メディアの洪水にあっては冷静に朝日問題を考察している海外メディアの目は、まことにまっとうなもので、新鮮でさえあります。

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たとえば、フランスの一流紙「フィガロ」の東京特派員のレジス・アルノー氏はこう語っている。
「今回の朝日叩きは、政府によるメディアリンチですよ。これは大罪です。そのうち『慰安婦を組織したのは朝日新聞だった』などと言い出すのではないでしょうか。それくらい馬鹿げたことをやっていると思います」

 テンプル大学ジャパンのジェフリー・キングストン教授の見解はこうだ。
「いま日本で起こっている状況は、報道問題というより政治問題です。安倍首相と保守派が、国家アイデンティティを再定義したいがために朝日に対して政治闘争を仕掛けているのです。

また、「ニューヨーク・タイムズ」のマーティン・ファクラート氏はこうコメントする。
「朝日問題にかこつけて言いたい放題なのが安倍政権です。朝日の報道がウソだったからといって、慰安婦問題自体がウソだったことにはなりません。(中略)朝日を執拗に非難する安倍政権や右派の人々と、世界の乖離を感じます」

 ドイツ高級紙「フランクフルター・アルゲマイネ」の元東京特派員、バーバラ・オードリッチ氏はこう話す。
「福島原発も戦争責任も、これまで日本政府が隠蔽してきたことで、朝日はそれらの追及を行ってきたからです。それを安倍首相は、右翼的言動で封殺しようとしている。(中略)安倍首相は『積極的平和主義』を唱えていますが、EUから見れば『積極的右翼主義』にしか見えません」

 さらに、米スタンフォード大学アジア太平洋研究センターのダニエル・スナイダー副所長はここまで断じている。
「今回のヒステリックな朝日叩きは、日本における言論の自由の危機、デモクラシーの危機、歴史的事実の危機という『3つの危機』を露呈させました。いまの日本で起こっているのは、ずばり『言論テロリズム』です。そのうち、安倍自民党の一党独裁国家になってしまう危険性を孕んでいます」

 ようするに、海外の特派員やジャーナリストはみんな、今回の朝日バッシングが安倍政権の仕掛けであることを見抜いているのだ。そして、この問題を使って右傾化が一気にエスカレートしていくことに一斉に警鐘を鳴らしている。

 ちなみに前出の「フィガロ」東京特派員のアルノー氏はこんな発言もしている。
「安倍首相を始めとする日本の右傾化した政治家たちは『朝日新聞は国際社会における日本のイメージを損ねた』と声高に叫んでいますが、事実は正反対です。仮に、日本の全メディアが、産経新聞のように報道してきたなら、今頃日本は国際社会において、どの国からも相手にされなくなっていたでしょう」(エンジョウトオル))


 
(写真引用はtwitter)



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本当にその通りだとおもいます。
あなたのような人がいてくれて安心しています。
世界の慰安婦問題に関する歴史文献を読めばわかるのに証拠と事実を受け入れない人たちにはほとほとあきれます。
集団的自衛権も認めたし特定秘密保護法も施行された。アメリカの戦争大好きなRepublicanが大半の議席を獲得した今、イスラム国への地上作戦は時間の問題。そうなれば日本も参加せざるをえない。集団的自衛権がなかったころの2003年にだって戦闘地域外とはいえ自衛隊がひっぱり出されたのだから。今回は一緒に戦うことになるでしょうね。
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