初日の出

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元旦、自宅近くの古墳跡の公園から初日の出を観ました。久方ぶりの火の球でした。曇り空や雨天という元旦もあって、ほんとうに黄金色に輝く日の出を観られるのは四年に一回、五輪並みという感じです。

こんな風習は、調べてみると、古くからは太陽を含む自然崇拝信仰があって、平安期ごろからは四方拝という宮中行事でひそかに継承されてきたが、一般に広がったのは明治政府が宮中行事を含む神道を国家宗教に格上げしていらいらしい。

もっとも、閑人は初日の出に宗教的な思い入れを込めているわけでない。いわゆる初詣にもほとんど行ったことがない無信心者。ただ、新しい年の幕開けの空気を好きな山上から体感したいと思って例年やってきた。いまは残念ながら山を登る脚力がない、

こんな初日の出を称揚する風習は、日本独特らしく、海外ではあまり例がないらしい。そうだろう、神道の名残りが海外にあるはずもないか。大晦日にカウントダウンしてはしゃぐ外国人も初日の出には、ぜんぜん無関心なのが面白い。

森羅万象の価値観についてお国柄があり、、民族性の違いがあるのは、当然ながら、正月に見たDVD映画『マイケル・ムーアの世界侵略のススメ』(*1)には目からウロコでした。

タイトルは刺激的ですが、意味するところは、アメリカにない文化や制度をヨーロッパから学び取り、それらを“戦利品”にしてアメリカに持ち帰ろうという寓意をこめている。ムーアが持ち帰りたい、歴訪国からのこんな戦利品の数々、、、、。

イタリアでは労働者には年8週間の有給休暇があり、産休や病気休暇も有給。昼休みは2時間あり、自宅に戻って家族とランチをするのが普通。12月には2か月分の給与がもらえる。

ドイツでは週30時間労働。早い職場では午後2時には勤務時間が終わり、長い午後はスポーツや趣味に。それでも職場でストレスを感じると、1か月間、温泉のある療養施設で癒す制度がある。

フランスの田舎の小学校で。給食はナイフ・フォークをつかって給仕されながら、コース料理を食べる。チーズなどはカマンベールほか多数用意されていて、児童は好みのチーズを食べられる。食器もプラ容器ではない。ちなみに児童らにアメリカの高校生の給食写真を見せたら、「まずそう」と一蹴していた。この国では教育、医療は無料。

世界一学力が高いフィンランドの小学校。国の教育方針で宿題は一切なし。授業時間は週20時間で、試験には拓一問題はない。問題は記述式に限る。教委関係者は拓一式は覚える力に役立つが、考える力にならないと語る。

東欧スロバニアでは大学教育も無料。国民ばかりでなく、外国人留学生も無料。アメリカからの留学生が喜んでいる場面が写っている。

ポルトガルでは麻薬は犯罪でなく、所持しても使用しても薬物依存症として、治療の対象。当局者は酒やたばこの依存症者を逮捕しますか、と問う。スウェ―デンの刑務所では殺人犯でも模範囚なら一軒家を与えられ、バス・シャワー付き、包丁がいっぱいある台所、テレビもある空間を与えられている。

ムーアは映画の冒頭、アメリカ国防総省で四軍の将官から、第二次世界大戦後、アメリカは敗け続けている、どうすればいいかとの質問にたいして、軍事力増強なんかよりも優れた文化や歴史を学んだ方がいいと答えて、このドキュメンタリーを始めている。

アメリカどころか日本もまた持ち帰りたいような働き方や教育の仕組みを取り入れている国がある。何が生きてゆく上で大切か、という命題にかんして、これらの国々が取り入れている制度に感嘆します。ムーアのドキュメンタリー映画はいつも大いに示唆的で興味深いです。

*1 原題は「Where to invade next」

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