いい話二題

”でんでん”首相にくわえて、眉を顰める悪手を繰り出すトランプの話題。
こんな手合いに飽き飽きしていましたら、いい話を聴くことができました。
一つは、天網恢々という朗報、もう一つは実直な70代障碍者の前向きな話です。

元大阪府知事だったハシモト某。彼が雑誌記事について起こしていた名誉棄損の訴えが最高裁で敗訴しました。ハシモト某は演技性人格障害などの精神疾患の特徴を備えた人物であると最高裁がお墨つきを与えました。こんな人物に熱狂した人たちこそ、恥じ入るべきです。(*1)

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確定判決によれば、 2011年10月発売の月刊誌「新潮45」は「大阪府知事は『病気』である」と題し、ハシモト某に精神疾患の数々の特徴が当てはまるとする記事を載せた。ハシモト某は、この記事で名誉を傷つけられたとして、出版元の新潮社と、執筆した精神科医、野田正彰氏に損害賠償を求めた。 一審大阪地裁判決は、名誉棄損を認めたが、控訴審の大阪高裁で逆転無罪、最高裁もこれを支持した。

争点になった野田氏の記述のなかには、

橋下が精神疾患であり、橋下の高校時代を知る教諭の「嘘を平気で言う。バレても恥じない。信用できない。約束をはたせない。自分の利害にかかわることには理屈を考え出す。人望はまったくなく、委員などに選ばれることはなかった」


とのエピソードがありました。

最高裁はこの点について「真実と信じる相当な理由がある」と判断したわけです。取材に応じた高校時代の教師は、卒業ウン十年たっても、ハシモト某の特異な性格を記憶していました。よほど常ならぬ挙措振る舞いがあったと見えます。

こんな人物の口車を時代の寵児と持ちあげ、都構想のような誇大妄想を煽り立てたマスコミや、過大な期待をかけた多くの有権者も、よくよく反省しなければならない。詐欺同然の勧誘商法みたいな出まかせを言う人物を見抜けなかったのですから。

海の向こうのトランプなら、その非常識ぶりを批判するのに、近場のバカを見る目がないというのは困ったものです。特にマスコミの責任は大きい。

不逞の輩の話とちがって、ちょっといい話を聴きました。聞くまでは見ず知らずの人ですが、人の話は聴いてみるものです。

通っているジムでTシャツの上に「視覚障害者」と前後に書いたゼッケンふうのかぶりものを着たおじさんがいます。時々みかけるのだが、目が悪いというには動きは敏捷で、のびのびと器具を操って、笑顔も絶えません。

つい好奇心が動きます。一年まえに左目の光を失くして、不自由に泣いている身には疑問でもあります。

「失礼ながら、とても元気そうに動いておられますが、目にどん不具合があるのですか」
おじさん、すこしも嫌がらず、気軽に身上をしゃべってくれて、驚きました。

72才、十年前に突然、加齢黄斑変性という目の難病になり、失明。いまも通院して経過観察中だそうです。身体障害者資格2級に認定された。目先の人やモノはボンヤリと暗闇のなかで影のように見えるとか、道を歩くときは、白杖がかかせません。ランニングが好きやったんやけどなあ、と天井を仰ぐ。

視力がなくなってから、不思議なことに耳がよくなり、モノ覚えもさえてきたといいます。具体的には、人を声色で聴き分けられるようになった。ジムの建物の2階のフロントにくるまでの階段は最初が8段、曲がって9段、ついで17段上がり、踊り場からはさらに17段だと覚えているそうです。(あとで調べると、確かに、その通りでした)。

2級の障害者年金は80万円だが、長年働いてきた厚生年金の方が多い。併給はダメなので障害者年金はもらわず、厚生年金と企業年金を合わせて、まあ、こんなところで体を鍛えていますとのこと。

「黄斑変性については、iPS細胞の移植による治療技術の研究が進められているニュースがありますね」
「そうです。通院先の先生の話では、アメリカの方がちょっと進んでいて、視力の回復には至らないけれど、かすかな点のような光を感じるようになった手術例もあるらしい」
「アメリカですか」
「そうや、アメリカへ行くのは、手術代、往復代含めても3千万円くらいいるそうな」

「わたしの動脈閉そく症の方は、治療法がまだ、ぜんぜんないんですよ」
「そうでっか。でもね。生きてる間に、いい治療法ができる、と思わんとやってられませんな」

なんとも、さばさばした、前向きのスポーツ大好きおじさんでした。健気な覚悟に教えられました。

(写真はGoogle画像検索から引用)

*1 2017年2月2日 毎日新聞電子版
     橋下徹氏の敗訴確定 最高裁決定
     http://mainichi.jp/articles/20170203/k00/00m/040/040000c

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