頑張るモンゴル勢

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白鵬が38回目の優勝を飾った。偉いもんだ。

熱心な相撲フアンではないけれど、稀勢の里が横網になる前後の相撲フアンの偏狭ともいえる熱狂ぶりににクビをかしげていました。日本出身横綱の誕生待望熱が異様な盛り上がっていたことです。

単なる身びいきの高揚感ではなくて、その裏に外国人力士の排斥ムードを伴っていました。その意味でも、今場所、白鵬が再起したのは、おおいに結構なことと思っています。

相撲界には長く日本出身者が横網になれないことを慨嘆する人たちが多く、日本出身横網待望論が高かった。しかし、理由な簡単です。弱いからです。お嘆きの方たちの気持ちに応えるには、強い日本出身力士が登場すればすむことなのに、なにを血迷ったことか、ことさらに外国人力士を非難したり、貶めたりするバカが多くいます。

稀勢の里が十何年ぶりに日本出身力士として横網になったとき、相撲フアンならずとも世間が喜びで湧いたのは、無理もありませんが、横網になれるかどうかがかかる場所いらい、相撲の話題は稀勢の里一色で持ち切りとなりました。NHKのテレビなどは、日本出身を強調したヒーロー、稀勢の里トピックスをなんども垂れ流したことか。肩入れが異常です。

こういう日本出身力士を称賛、待望するあまりに、モンゴル出身力士が負けると拍手したり、勝つと「国に帰れ」、「金返せ}などとヤジを飛ばす輩が出てきました。稀勢の里が横綱をかけた一番では、白鵬を破ると「バンザイ・コール」で場内が沸騰しました。大相撲人気を支えてきたた敗者への気遣いもなく、差別意識丸出しです。

愛国心の発露というのは、このようにおうおうにして、自国民優先、優越主義と同義となり、他国民を見下し、無用な摩擦を生み出します。バカな連中に改めて言うとすれば、前世紀いらい大相撲人気を再興させてきたのは、まずハワイ出身者、その後はモンゴル出身者であって、彼らの奮闘なしには、今日の大相撲の繁栄はないと言っていいくらいです。

相撲フアンならずとも、高見山、小錦、曙、そして武蔵丸といったハワイ勢。あるいは朝青龍、白鵬、日馬富士、角竜らのモンゴル勢を知らない人はいないでしょう。いまの幕内番付には、エストリアやブルガリア出身の力士もいます。

相撲協会が意図的に相撲の国際化、グローバルな改革を進んでしたわけではない。むしろ、力のある力士の成り手がなく、相撲人気の低迷をしのぐために苦し紛れに外国人力士を受け入れる流れができたといっていいのです。

大相撲は国技を自称していますが、そのビジネスが成り立っているのは、こうした外国勢が頑張って支えてくれているからです。外国勢の力士に感謝や敬意を表してあまりあるのに、ヘイトスピーチとか誹謗中傷するとは、とんでもない話です。

こうした自国民優先のナシナリズムの強い風潮が高まったのは、中韓をむやみに誹謗したり、北の脅威を煽ったりするアベ政権になっていらい、いっそう際立つ印象です。TVにも、日本の底力とか、ニッポン文化、ああ、日本人でよかったなどとか、絶賛する番組がやたらに目立ちます。各国には各国の独自の文化や伝統があります。

文化や伝統を比較して優劣を語るには無意味です。違和感があります。つまり、ピクルスとキムチと沢庵がどっちがうまいか、という終わりのない比較論になるからです。

別に相撲に限らないけれど、現代では国内外でも、プロ野球はじめサッカー、ラグビー、バスケットボールなど、ほとんどすべてのスポーツでは優れた外国勢を受け入れて、その技量やスポーツマンシップを競技力向上に盛んに取り入れています。

外国人にさんざんお世話になりながら、外国人を理由に横網経験者にさえ容易に親方になれないなど差別的待遇を続ける相撲協会。タコツボにこもる協会の体質はおかしいのですが、せめて外国人差別の声が出ないように場内の秩序維持に厳しく対処すべきでしょう。悪しき国威宣揚や差別する連中には入場禁止でもって対処する厳しいサッカー界のように。

手負いになった稀勢の里が、再起するのは容易なことではありません。いまも、これからも大相撲は、日本出身者だけでは衰退するのが目に見えてます。若貴時代(平成ひとケタ頃の若花田、貴乃花)のあと、華のある日本出身力士は育っていないのです。「国に帰れ」などとヘイトスピーチする輩は出入り禁止すべきでしょう。

(写真はGoogle画像検索から引用)

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