焼き場に立つ少年

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今年の年頭を飾るのにふさわしい写真です。ふさわしいというのには、悲しすぎる一枚です。胸がつまる写真ですが、再びこのような写真を生み出す道へ突き進むこの国に対して年頭の戒めとして、ぜひ載せておきたい。

ナガサキに原爆投下後の夏、上陸したアメリカ兵、ジョー・オダネルが撮影したまま、長く秘匿していたが、90年代に公開されて世界に大きな衝撃を与えた写真です。

おおかたの皆さんには既視感があるはずですが、あらためて陽の目を浴びたのは、昨年からローマ法王が「戦争が生んだ結果」(*1)というメッセージを添えて、世界に拡散するように推奨したからです。

10才くらいの少年が亡くなった弟を背中に負い、焼き場で順番を待っています。直立不動、唇をかみしめて、血がにじんでいたとオダネルは証言しています。悲しみを見せず、直立不動の姿勢に、当時の凝り固まった軍国主義の影響が幼い心にもろに表れていて、いっそうむなしく、いじらしく、哀れです。

オダネルが撮影当時を振り返った記録があります。長いですが、引用させてもらいます。
「焼き場に立つ少年」 (1945年長崎の爆心地にて)
 

佐世保から長崎に入った私は、小高い丘の上から下を眺めていました。

すると、白いマスクをかけた男達が目に入りました。

男達は、60センチ程の深さにえぐった穴のそばで、作業をしていました。

荷車に山積みにした死体を、石灰の燃える穴の中に、次々と入れていたのです。



10歳ぐらいの少年が、歩いてくるのが目に留まりました。

おんぶひもをたすきにかけて、幼子を背中に背負っています。

弟や妹をおぶしたまま、広っぱで遊んでいる子供の姿は、当時の日本でよく目にする光景でした。

しかし、この少年の様子は、はっきりと違っています。

重大な目的を持ってこの焼き場にやってきたという、強い意志が感じられました。

しかも裸足です。

少年は、焼き場のふちまで来ると、硬い表情で、目を凝らして立ち尽くしています。

背中の赤ん坊は、ぐっすり眠っているのか、首を後ろにのけぞらせたままです。



少年は焼き場のふちに、5分か10分、立っていたでしょうか。

白いマスクの男達がおもむろに近づき、ゆっくりとおんぶひもを解き始めました。

この時私は、背中の幼子が既に死んでいる事に、初めて気付いたのです。

男達は、幼子の手と足を持つと、ゆっくりと葬るように、焼き場の熱い灰の上に横たえました。



まず幼い肉体が火に溶ける、ジューという音がしました。

それから、まばゆい程の炎が、さっと舞い立ちました。

真っ赤な夕日のような炎は、直立不動の少年のまだあどけない頬を、赤く照らしました。

その時です。

炎を食い入るように見つめる少年の唇に、血がにじんでいるのに気が付いたのは。

少年が、あまりきつく噛み締めている為、唇の血は流れる事もなく、ただ少年の下唇に、赤くにじんでいました。


(*2)

 戦力は、これを保持しない憲法を持つこの国のアベ政権は、ついに「空母」やステルス戦闘機を装備するまで軍事力を拡大させています。空母やステルス戦闘機は、もはや攻撃型装備の典型であって、専守防衛の国是を明白に違反しています。

トランプ指揮下に服従する”アベ戦闘部隊”は、すでに各地で写真にあるような少年を生み出す寸前まで歩を進めてきた感があります。モリ・カケで逃げ回るアベをことしこそ追討しなければ、ほんとうに「この少年像」が現実になります。この国にローマ法王はいいないのか。

(写真はGOOGLE画像検索引用)


(*1)2018年1月5日 朝日新聞電子版
          (天声人語)焼き場に立つ少年
https://www.asahi.com/articles/DA3S13300447.html?jumpUrl=http%253A%252F%252Fdigital.asahi.com%252Farticles%252FDA3S13300447.html%253F_requesturl%253Darticles%252FDA3S13300447.html%2526amp%253Brm%253D150

(*2)ウインザー通信
 http://blog.goo.ne.jp/mayumilehr/e/d1c013638e8e33d9c2619d0181b6ed54

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