米大統領選の憂鬱

トシを取ると、取り越し苦労が募る。あれやこれや、ほんとうにうまく行くのかな。そんな杞憂が多くなる。どうでもよいこと、遠く離れた対岸の火事だから、高みの見物という気分もないでいでなないが、気になることがなくはない。

そんな一つがアメリカ大統領予備選の民主党の候補選びの白熱ぶり。候補を一本に絞ることだけで、これほど東奔西走に精力的な活動を繰り広げ、かつ相手候補に中傷罵倒合戦もやっている。おそらくオバマでもクリントンでも、共和党のお年寄りに勝ち、民主党政権を奪還するにちがいないだろうが、心配なのは、その大統領の安否。

オバマであれば、史上初の黒人、クリントンであれば史上初の女性という栄養が花を添えるが、自由な国アメリカの闇には、きわめて原理主義的な排外論者が多くうずくまっている。白人至上主義や男性優位論者たちだ。彼らは人種、性別、出身階層などに偏執な思い込みを持っているので、「黒人大統領」とか「女性大統領」が登場すれば、隠していた牙をむくかもしれない。

湾岸戦争のアメリカの英雄、黒人のコリン・パウエル統合参謀本部長はその後、ブッシュ政権の国務長官に就任、一時は共和党から大統領候補に目されたが、夫人の大反対で話が立ち消えになったとされるエピソードが有名である。夫人は「黒人が大統領になれば、暗殺に危機にさらされる」と言ったそうだ。

この有名な話から十数年、アメリカが大統領暗殺の危険性を完全に排除したとは想われない。ケネディやレーガン(未遂)を持ち出すまでもなく、銃社会アメリカは時に問答無用の暴挙に走る。こんな物騒な社会で公衆の面前の出ることが当然になっていて、オバマやクリントンは、ほんと大丈夫なのかな。ひそかに取り越し苦労をしていたら、お先にこの危惧を公言した女性がいたのを最近知った。

昨年のノーベル賞文学賞受賞したイギリス人女性作家、ドリス・レッシングさんで、スエーデンの新聞のインタビユーに応えて「オバマ氏が大統領になると、人種問題が原因で殺されてしまう可能性がある」と言っている。(2月10日、読売)。史上最高齢、88才で受賞した人の言である。

えらい人が予見していたのだ。こうなると当方の取り越し苦労なんぞは
二番煎じもいいとこで、まさに取り越し苦労であるが、それで終わってくれれば、杞憂というもんだ。

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