イタリアン・リアリズム

イタリア映画「家の鍵」を見た。
若いとき、異常出産で恋人がなくなり、残された
子どもは智恵遅れ身障者だった。十五年後に引き取り
に現れた父は、この子といっしょにミラノからミュン
ヘンの施設にリハビリに向かうところから始まる。

父親にまだ覚悟がなくて、わが子を親戚の子を預かって
いるような素振りをする。子どもは勝手きままに動く。
目を離したすきに電車のひとり乗って行方不明になる。
リハビリのやり方は、子どもに堪えられないような過酷
な療法だった。脳性マヒの娘の世話に明け暮れて、疲れた
女性と巡りあう。女性なふっと洩らす。この娘がいっそ死
んでくれたらと思うことがある、、、。

こうした挿話を積み重ねながら、しだいに父は親としての
自覚と愛情がわいてくる。子どもが友人がいるはずのノル
ウエーに行きたいと言い出して、リハビリをほったらかし
て、ノルウエーに向かう。

ドライブ中の父子。子どもはしつこく車の警笛を鳴らし
ハンドルに触ろうとする。そのたびに制止する父、構わず
鳴らし続ける息子。なんども繰り返す。

昔、イタリア映画の特徴だった厳しいリアリズム映画を
偲ばせる。なっとくできる安易な解決策を示すこともなく、
荒涼とした北の国の風景をバックに、ひしと抱き合う父子
の姿で終わる。このあと、どうなるのか。夢や希望がある
のか。


1000659_01.jpg

コメントの投稿

非公開コメント

最近の記事
最近のコメント
最近のトラックバック
月別アーカイブ
カテゴリー
プロフィール

tajifu

Author:tajifu

ブログ内検索
RSSフィード
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる