国家政権転覆容疑

なんとも大仰な罪名である。
まるで革命かクーデターでも勃発したのか。
報道によると、中国の公安当局が、四川省での地震で多くの学校がもろくも崩壊したのは、手抜き建築があったからではないかと批判した大学教員を身柄拘束した容疑である。要するに政府批判を許さぬという強権の発動であるようだ。

この教員は、インタネットで次のような意見表明を三度ばかりした。崩壊した学校の多くは中国政府がかかわる工事であって、香港の会社が受注して建てた学校は崩壊しなかった。政府サイドのは骨抜きであり、すぐに崩れるような「おから工事」をした責任を問うというもの。

このおから工事のウラに利権が介在した可能性の示唆や、香港との優劣論議が公安当局を刺激したのでなないかと思われるが、それにしても、このような容疑で逮捕するほどのことか。おそらく罪名からして、罪刑も相当重いもの、死刑や終身刑fがあってもおかしくないような罪である。はやりの言葉でいえば、みせしめを含意した「国策捜査」そのもののようである。

北京五輪を前に政府にとって耳の痛いことは一切合財撲滅して、「明るく安全な社会」という地ならししておきたいと熱くなっているのだろうが、先進諸国ではこの程度の言説で逮捕されるとは耐えられない。一党独裁国家の後進性に驚く。日本でも敗戦まで悪名高い治安維持法などがあって、中国の現状を決して笑えない現実があった。自由な言論がまったく保障されなかったし、いまも言論への抑圧がなくはないが、その日本レベルからしても、中国のやり方は半世紀遅れている。

中国の目ざましい経済成長や近代化は喜ばしい。個人的には反中感情を全然もってないが、一党独裁を正当化する国家体制から生じる矛盾をはやく克服してほしいものだ。自壊を恐れる「国策捜査」のような網でいつまで締め付けていられるのか。

中国は政治の民主化をなんとか、国際社会のレベルに改変しなければ、いい友人なんだが、どこか腹を割って話せない友人の域を越えにくい感じが否めない。五輪開催が盛大に開放的な成功に終わるほどに中国はいっそう大きなジレンマを抱えこむに違いない。

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